タグ別アーカイブ: 筋力

「切り返し動作」についての意見交換

東京学芸大学蹴球部トレーナーをされている松本圭介さんと、「切り返し動作」について意見交換させてもらいました。
下記のツイートを下の方まで読み進んでもらえばわかりますが、氏は「日本人サッカー選手(WGも含め)には切替しの『技術』足りない」という見解をお持ちなようです。

進行方向側の脚で加速するために逆側で方向転換。

逆側で方向転換も加速もやろうとすると効率が悪いってだけで逆側を使うのは何も問題ない。
というか使わないと速く動けない。
役割が違うってだけ。

重心を動かすんじゃなくて、足の接地位置で相対的に重心を支持基底面から外す。

私としては、大谷選手も語っているとおり、「筋力がないとできない技術やメカニズムや動きがある」と考えましす、実際に海外のトップ選手と比較しても、日本人サッカー選手は筋肉の量が足りないように見えるので、「圧倒的に筋力が足りない」と考えます。
やり取りの中にもありますが、股関節や膝関節が深く曲がれば曲がるほどより筋力が必要になるのは、統計的な研究結果など待つまでも無く、バイオメカニクス(生体力学)的に自明のことだからです。
「筋力不足によって、より高度な技術の習得が滞っている」といったところでしょうか。


こんなアザール選手(中央)の様に切り返し動作をした際には、特に右足は股関節、膝関節共に深い屈曲を強いられるので、「技術云々以前に筋力がある程度ないと体勢を取る事すらできない」と思うのです。

実際、「(股関節と膝関節を深く曲げる)スクワットジャンプ(SJ)と、スタートから数えて6から10歩目の加速度の間に有意な正の相関関係が認められた」とする研究があるようです。
100m走の加速能力に必要な力・パワー発揮能力 〜ジャンプ運動による評価から〜

「スタートから6歩目」との相関性が指摘されていない点が気になりますが、そこは「スターティングブロックを使った陸上競技短距離特有のスタート技術」が関係しているのかもしれません。
ちょっと虫の良い考えですが、「平旦な場所でスタンディングスタート」という条件で計測が行われれば、SJの跳躍高と1から10歩目辺りまでの加速度に相関関係が見いだされるかもしれません。
また走動作のスタートの方が、後方への腕振りの動作がスクワットジャンプよりも大きくなるので、腕の可動域が記録に影響を与えているのかもしれません。

またSJは「両脚」での運動である一方、走動作は「片脚」で地面を捉える運動です。
この違いもSJと1から6歩目までとの間に相関が無かった原因かもしれません。
つまり、「片脚でのSJ」の跳躍高であれば、「スタートの1~6歩目」との相関がみいだせるかもしれません。

「切り返し」から「走動作のスタート」にやや話が外れてしまいましたが、皆さんはいかがお考えになりますか?

「糖新生によって作られる糖は1日80g」の謎

つい先日ダルビッシュ投手が自主トレ中の柳田選手の食事内容を見て心配をしているというニュースがありました。

ダルビッシュ、ソフトバンク・柳田の食事制限を心配
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170114-00000552-sanspo-base&pos=2

 米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)が、ソフトバンク・柳田悠岐外野手(28)が取り組む食事制限を心配した。柳田が自主トレ期間中に鶏胸肉、卵白のみのゆで卵を中心に高タンパク、低脂肪、低糖質の特別食をとっていたことを報道で知り、「あの食事が本当なら筋肉を削るために頑張ってる状態になってしまいます。」と疑問を呈した。

この記事は下記のツイッターを取り上げたもののようです。

その柳田選手の食事内容というのがこちら。
ホークス柳田、限界突破へゆで卵地獄 初めて上半身を強化、寝起きに卵、白身だけ8個
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170114-00010000-nishispo-base

 朝食はゆで卵に野菜、果物、少しの炭水化物。昼食は鶏胸肉3枚ののったシーザーサラダ。夕食はまた鶏肉やマグロ、イカ、サーモンなど。節酒もした。食事後にプロテインも摂取し、成人男性に必要なタンパク質の約4倍を摂取する。この日の昼、知人に差し入れられたスパムおむすびが「来た日の夜に食べたチャーハン以来」の米だった。

筋肉の材料になるタンパク質と脂質を摂取していれば、「筋肉を削る」ということはないんじゃないかな?と思ってダルビッシュ投手の呟きに目を通してみると、どうやら「糖新生」を気にしていることがわかりました。

ダルビッシュ投手曰く、「糖新生には1日80gという限りがある」そうです。


続きを読む

【考察】ジョーダン・ヘンダーソン選手の左踵の痛みが起きていない理由

イングランド・プレミアリーグで今シーズン(16/17)好調を維持しているリバプール。
チームを支える中盤の底を務めるのは、イングランド代表でもキャプテンを務めるジョーダン・ヘンダーソン選手(愛称:ヘンド)。
625933256
今シーズン目立った怪我もなく順調に過ごしているヘンドですが、昨シーズン(15/16)には左脚の踵に慢性的な痛みを抱えていました。
その為、満足なパフォーマンスを発揮することはおろか、シーズン当初の’15年8月17日のボーンマス戦から同年11月30日のスウォンジー戦での途中出場までの約3か月間、痛みのために欠場を余儀なくされていました。

踵の痛みと戦うヘンダーソン|山羊男のKOPスタンドブログ
2015-12-06 10:00:00

ジョーダン・ヘンダーソンは、3ヶ月の欠場を余儀なくされた踵の怪我が医学的な回復は見込めないものであり、今後もその痛みと付き合っていかなければならないと語った。

ヘンダーソン、足底筋膜炎に悩む。ファーギーの“指摘”には懐疑的

高名な外科医とも相談したものの、それを(完全に)取り去るよりも対処しながらやっていかなければならない現状にあるそうだ。

医者から「根本的な解決法は無い」とまで言われ、痛み止めの注射をしながら試合に出場していたヘンドでしたが、今シーズンは戦線離脱は一度も無く、リーグ戦14試合の全てに先発フル出場を果たしています。
しかも前線からの激しいプレスを採用し、運動量が求められるクロップ監督のサッカーに応えるように、走行距離もプレミアリーグ内で最長です。

まだシーズン序盤なので、痛みがあれば大事を取って休養することもあり得ると思いますが、そういったこともありません。ヘンドの性格からすると、痛みがあっても出場しそうですが。

ケアが上手くいっている、インソールを改良したなど、表には出てこない情報もあるかと思いますが、そういったことは取りあえず横に置いておいて、ここでは昨シーズンと今シーズンでヘンドのどこが変わって左踵の痛みが改善したのかを、画像からわかる情報を基に考えていきたいと思います。 続きを読む