タグ別アーカイブ: 膝痛

全体から右へと移行し、右膝痛も伴った腰痛 40代男性

【症例】40代男性

【初回日】2018年1月12日(施術回数2回)

【現病歴】
2018年1月9日から腰に違和感を感じ始め、翌10日にギュッとする痛みが出始めた。
発症当初よりかは痛みは軽くなっている。
疲労が溜まっていたことが原因として思い当たる。
痛みは温めると改善し、前屈みになったりイスなどから立ち上がる時に出る事が多い。
医者には掛かっていない。

【副訴】
左右の膝が去年から痛む。

【症状の確認】
〈立位〉
前屈(+)
後屈(+)
側屈:右(±)左(-)
回旋:右(+)左(-)

〈その他〉
立位→座位(-)
座位→立位(-)
靴下を履く動作:右(+)左(-)

前後屈と右回旋、靴下を履く動作で右脚を上げた際に痛みが出ることが確認できました。
当初、痛みが出ると訴えていた、「立ち上がる時」は痛みは確認できませんでした。

【触診】

◎:強圧痛あり
〇:圧痛あり
×:圧痛なし

患部周囲では、痛みを感じるという仙骨部には圧痛は検出できませんでした。
触診範囲を広げると、臀筋の起始部(屈伸穴)に圧痛が検出でき、特に右の中臀筋と大臀筋が重なる辺りに強圧痛を検出できました。
足の甲を押すと、左右共に骨間部に圧痛を検出できました。

【施術】
鍼施術を数回受けたことがあるとのことだったのと、痛みの原因と考えられる臀部には強圧痛があったので、鍼での施術を提案し、了解をいただきました。
まず、うつ伏せになってもらい、圧痛を検出した臀筋の起始部(屈伸穴)と太谿穴、崑崙穴に単刺術を施しました。
次に仰向けになってもらい、先程と同様、触診で圧痛を検出した右足甲の骨間部に単刺術を施し、更に左右の臀筋にペア・ストレッチを施しました。
臀筋が十分にほぐれたのを確認してから、起き上がってもらい、腰の痛みを確認しました。
すると、後屈での痛み、前屈での違和感は残るものの、右側屈での違和感と右回旋での痛みが消失していました。
最後に椅子に座った状態での臀筋のストレッチを指導して初回を終了しました。


《第2回》2018年1月15日(初回の3日後)

【経過】
「1月12日の夜に少し痛くなったが、翌13日から改善を感じるようになった」
「ストレッチなどで温まると改善する」

【症状の確認】
〈立位〉
前屈(+)
後屈(±)
側屈:右(+)左(-)
回旋:右(+)左(-)

〈その他〉
靴下を履く動作:右(±)左(-)

※痛みは右腰にのみ出ます。

〈膝痛〉
屈伸:右(+)左(±)

【施術】
うつ伏せになってもらい、右を中心に臀部と膝窩にマッサージを施しました。
次に仰向けになってもらい、右を中心に臀部のストレッチと足の甲へのマッサージを施しました。
これで起き上がってもらい痛みを確認したところ、腰は先ほど確認できた痛みは全て消失していました。
ただ、新たにスクワットをすると痛みが出ることが確認できました。
膝は屈伸した時の右膝の痛みが違和感にまで改善していました。
ベッドに腰掛けてもらい、再度屈伸穴周囲にマッサージを施しました。
すると、スクワットでの腰痛が消失していました。
最後に、筋肉をほぐすことで痛みが改善していることから、「なるべく動かした方が早く改善すると思います」と伝え、スクワットや腰回しの体操を指導しました。

【その後】
第2回の7日後、1月22日にも来院いただきましたが、この時には腰も膝も全く痛みがありませんでした。
片脚立ちで、左右の脚の筋力差やバランスの取れ具合を確認すると、左脚で立った際に動揺が大きかったので、左脚を前に出して行うスプリット・スクワットを指導しました。
最後に臀部と下肢へのマッサージ、下肢へのストレッチを施して、施術を終了しました。

レントゲンで「異常なし」と言われた左膝痛 50代男性

【症例】50代男性

【初回日】2016年3月7日(施術回数2回)

【現病歴】
2015年12月1日から左の膝が痛むようになった。
思い当たる節は特に無い。
階段昇降が辛い。
整形外科でレントゲン撮影の上、「異常なし」と言われた。
整体にも行ってみたが、あまり改善しなかった。

【既往歴】
特に無し。

【触診】

◎:強圧痛あり
〇:圧痛あり
×:圧痛なし

痛みを感じる左膝前面には圧痛は検出できませんでした。
左膝後面内側に強圧痛、左足の甲と足首の一カ所(商丘穴付近)に圧痛を検出できました。

【症状の確認】
しゃがむ(+)※
階段昇り(+)
階段降り(±)

※しゃんがむ動作では、曲げ切った瞬間には右膝に、90°程度曲げた瞬間は左膝に痛みが出ます。

【施術】
鍼での施術を希望されたので、仰臥位での鍼施術から始めました。
圧痛を検出できた左足の甲全体と鶴頂穴、陰谷穴の少し上方に単刺術を施しました。
更に右の委陽穴にも単刺術を施しました。
ここで再度症状を確認すると、しゃがむ動作と階段を昇る動作での痛みが、左右共に減って違和感程度になっていました。
更に階段を降りる動作での左膝の痛みは消失していました。

次に仰向けに寝てもらって、左足にマッサージ、左右の臀筋にストレッチを施しました。
「3月13日にスポーツの試合がある」とのことだったので、3日後の予約をしてもらい初回を終了しました。


「第2回」2016年3月10日(初回の3日後)

【経過】
「右膝、左膝共に仕事中に痛んだ」
「今日は特に辛い」
「一昨日、昨日は右だけ痛んだ」

【症状の確認】
しゃがむ(+)※
階段昇り(-)
階段降り(+)

※初回と同様、曲げ切った瞬間には右膝に、90°程度曲げた瞬間は左膝に痛みが出ます。

【施術】
右の委陽穴、陽陵泉穴、足三里穴、中足骨間点(足の甲の骨と骨の間)に単刺術を施しました。
ここでしゃがむ動作をしてもらうと、右膝の痛みが消失していました。
もう一度仰向けになってもらい、左の中足骨間点に単刺術を施しました。
これでしゃがみ動作と階段降りでの左膝の痛みが消失しました。
左膝に関しては、足の甲への施術で痛みが消失したことから、「安全靴などの足の負担が大きい靴を履いていることが、治りきらない要因の一つの可能性がある」ことを説明して第2回を終了しました。

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半月板損傷と診断され手術を検討中だった左膝痛 50代女性

【症例】50代女性

【初回日】’16年2月26日(施術回数2回)

【現病歴】
以前から卓球を週に一度行っているが、’15年2月末から左膝が痛みだすようになり、’16年1月の試合後にその痛みが悪化した。
現在は’16年1月当時よりかは痛みは改善しているが、ズキズキとした痛みが残る。
当初の原因として、血中コレステロールを下げる薬を飲み、全身の関節が痛くなったことが思い当たる。
その後、左膝以外の痛みは改善したが、左膝のみ痛みが残ってしまった。
痛みは、お風呂に入って体を温めると改善する。
現在は階段を降りる時が辛い。
医者では半月板損傷と言われ、’16年4月に手術を受ける予定になっているが、できれば手術は受けたくない。

【症状の確認】
正座(+)※
屈伸(+)
階段:昇(+)降(+)
※踵とお尻の隙間は握り拳ほど

【触診】
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◎:強圧痛あり
〇:圧痛あり
✕:圧痛なし

左陰陵泉穴部に強圧痛を、左の膝窩内側とヒラメ筋に圧痛を検出できました。
内側広筋には左右同程度の圧痛がありました。

【施術】
鍼での施術は苦手とのことだったので、マッサージでの施術を試みました。
まずうつ伏せになってもらい、圧痛を検出した左の膝窩と下腿後面にマッサージを施しました。
次に仰向けになってもらい、左の大腿内側と陰陵泉穴部にマッサージを施しました。
起き上がってもらい最初と同じ動きで痛みの具合を確認しました。

正座(+)※
屈伸(±)
階段:昇(-)降(+)
※踵とお尻の隙間は握り拳より狭い

最後に下腿後面のストレッチの指導をして、初回を終了しました。

《第2回》’16年3月5日(初回の8日後)

【経過】
「痛みが内側から外側に移動した」
「階段の昇りで腿に痛みを感じる」

【症状の確認】
正座(+)※
屈伸(-)
階段:昇(-)降(+)
※踵とお尻の隙間は握り拳ほど

〈仰臥位〉
徒手抵抗でのレッグエクステンション(+)

【施術】
仰向けになってもらい、左の大腿筋膜張筋筋腹部と膝窩にマッサージを施しました。
すると、レッグエクステンションで「力が入りやすくなった」そうです。
次に左の前脛部と腓骨筋部にマッサージを施しましたが、レッグエクステンションでの状態に変化はありませんでした。
更に甲を中心に左足(foot)全体にマッサージを施しました。
これでレッグエクステンションで更に「力が入る」ようになったそうです。
起き上がってもらい最初と同じ動きで痛みの具合を確認しました。

正座(+)※
屈伸(-)
階段:降(-)
※踵とお尻の隙間は握り拳より狭い

今回一番効果があったと思われる足部のマッサージを、自宅でも行うよう指導して第2回を終了しました。

【雑感】
本症例でマッサージで筋肉をほぐしただけで半月板損傷と診断された膝痛が改善したように、膝関節の半月板の損傷の程度と痛みは必ずしも連動しないという研究結果が発表されています。
拙記事「半月板の異常で痛みは起きるのか!?」もご参照いただけると幸いです。

ヨガのポーズで生じる右膝痛 50代女性

【症例】50代女性

【初診日】’17年5月7日(施術回数1回)

【現病歴】
’17年2月に子供とサッカーをやった後くらいから、右膝の痛みがひどくなりだした。
それ以前にも多少痛みはあったが、今は歩いたり、曲げたりするだけで痛む。
サウナやお風呂で血行をよくすると、痛みが改善する。
歩きやヨガのあるポーズを取ったり、階段の昇り降りで痛みが出る。
医者では「靱帯の損傷」、「骨挫傷」などと言われた。

【症状の確認】
しゃがむ動作(+)※特に膝が90度程度曲がった瞬間が痛みます。
正座(+)
歩行(-)
階段:昇(+)降(-)
ヨガのポーズ「ヴルクシャアサナ」(+)
※痛みで右足のつま先が、左脚の脛骨粗面(膝がしらの直下)までしか上がりません。

【片脚立ちでのフラツキ】
右>左

【触診】
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◎:強圧痛
〇:圧痛
✕:圧痛無し

右大腿内側遠位部と鼡径部に強圧痛を検出できました。

【施術】
方法は「何でも構わない」とのことだったので、まずはストレッチで右大腿内側をほぐしました。
ベッド上で膝を屈曲しましたが、それほど痛みは改善しませんでした。
次に、大腿内側遠位部にマッサージを施しました。
すると、屈曲時の痛みが改善しました。
更に、右の臀筋と下肢後面のストレッチを施して、起き上がってもらい、症状を確認しました。
しゃがむ動作ではしゃがみ切った所で痛みがあるそうですが、膝が90度の瞬間の痛みは無くなっていました。
ヨガのポーズでも先ほどより膝が曲がるようになり、右足のつま先が左脚の膝頭の上まで上がるようになりました。
正座と階段昇ではまだ痛みがあります。
最後に右の曲泉穴と商丘穴にピソマⅠを貼付して、大腿内側のストレッチを行うよう指示して施術を終了しました。
帰り際、「履き物が足に較べて大きいな」と思い、「足に合ってますか?」と聞いたところ、「大きいです」との返事。
「緩過ぎる靴を履いていると、膝の痛みの原因になることがあるので、特に辛い今だけでもいいから、足に合った靴を履いた方がいいと思いますよ」とお伝えしました。

【その後】
初診の11日後に予約をいただいていましたが、9日後になって「すっかり良くなったから、予約はキャンセルしたい」との連絡をいただきました。

お家でできる簡単!!!膝痛対処法

膝痛の際に気を付けるべきことを記載します。
実際の症例はこちらをご覧下さい。

1.今現在膝痛がある方の対処法「マッサージ編」

まず膝周囲の押してみて痛む点をマッサージするだけで痛みが良くなることもあります。
下図を参照に病院や鍼灸院に掛かる前に一度お試しください。
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http://www.geocities.jp/dhtgky/より

※膝周囲をいくら押しても痛みが無いという場合は、膝以外に問題がある場合があります。

次にこの痛む点(コリ)を生じる原因についてです。
まずクツ等の履物によってコリが生じることがあります。
踵の高い靴や足の甲でしっかり固定できないクツ(サンダル、長靴等)を長時間履いたり、たとえ運動靴であっても紐などで甲をしっかり固定しない履き方をしていると、それによって足周囲にコリが発生し、膝痛を発症してしまうことがあります。

歩き方の癖によって足のコリが生じることもあります。
その際は後ろ歩きで無理の無いスムーズな体重移動を実感していただくと、歩き方の癖をある程度修正することができます。

2.今現在膝痛がある方の対処法「ストレッチ編」

ほとんどの膝痛ではモモの裏側、よくハムストリングと言われる筋肉群をストレッチすることで膝痛が軽くなります。
特に階段を降りる際の様な「曲げている最中に生じる膝痛」に対して、このストレッチは有効なケースが多いように感じています。
「押してダメなら引いてみろ」ではありませんが、「曲げて痛むなら伸ばしてみろ」といったところです。

具体的なストレッチ方法は下図のとおりです。
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https://www.yspc.or.jp/ysmc/column/health-fitness/stretch-1.htmlより

立った状態でもストレッチできます。
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http://www.sportsoasis.co.jp/blog/3/201211/06.htmlより

3.運動中に生じる膝痛について

一定以上の強度の運動をある程度続けると膝に痛みが生じることがあります。
例えば、5~10km以上走ると痛みが生じるというケースです。
こういった場合、ほとんどのケースで股関節の柔軟性や筋力に左右差があり、特に痛む側の股関節が硬い、もしくは筋力が低いことが多いです。
施術等でその場では痛みが改善しても運動すると元に戻っていまう、もしくは痛みは運動中だけで普段は何ともないという方は、下記の記事を参考にストレッチやエクササイズに取り組んでいただくことをお勧めします。

「軸足の存在によって生じる臀筋の左右差とその解消方法~ランニング中に起きる膝痛を題材にして~」
「ストレッチによる腰痛対処法-腰痛の原因は腰にあらず-」
「トライアスリートの膝関節痛の原因となった股関節」

4.膝痛の原因

膝の痛みの原因として、X線等の画像診断によって変形性膝関節症と診断されることが多いですが、画像所見と痛みは関係ない、すなわち手術等で見た目の異常が取り除かれても痛みが消失しないということがあります。

変形性ひざ関節症によるひざの痛みの軽減のために
http://www.geocities.jp/dhtgky/

軟骨の老化と痛みの関係はよく分かっていません。
レントゲンであまり変化がみられなくても、痛みが強い場合もありますし、逆にかなり軟骨の変性がみられても痛みがないこともあります。

「手術しか方法が無い」と言われた場合も、あせらずに鍼灸治療や以上に示した方法をまずはお試し下さい。

痛みの生理学「半月板の異常で痛みは起きるのか!?」もご覧頂けると幸いです。

また鍼灸マッサージやその他全ての物理療法による「痛み」の治療に共通して言えることですが、基本的に治療直後に痛みが改善しなければ、その治療は効果無しです。
3~5回程度通っても、痛みの程度・範囲に改善があまり見られない場合は、現在通院している所は「痛みの治療として有効ではない」と判断して、さっさと他の治療機関へ転院した方が、お金・時間の節約になります。

ちなみにご存知の方も多いと思いますが、グルコサミンの内服も特に効果は無いとする論文が発表されています。

変形性膝関節症へのグルコサミン内服、初のRCTでは予防効果得られず
日経メディカルオンライン 記事 2012.11.19
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/acr2012/201211/527823.html

近年、グルコサミンは変形性膝関節症の症状に有効とする報告があるが、ハイリスクとされる肥満の中年女性を対象とした無作為化比較試験を行った結果、2.5年間の追跡で変形性膝関節症の発症に対してグルコサミン摂取の有意な影響は見られず、発症予防の効果は証明されなかった。