数時間歩くと生じる右ふくらはぎ外側の痛み

ご利用例

年代性別

30代女性

お悩み

「今日午前中に2時間程歩き、昼過ぎから右ふくらはぎの外側が痛み出した」
「以前から同様の痛みが出る事が何度かあり、2019年末からラジオ体操を行っているが、特段の変化は感じない」
「寒い日に外を歩くと、痛みが悪化する」

初回日

2020年1月某日(指導回数6回)

動作確認

・歩行動作:痛みは出ないが、つま先が進行方向に対して45°程度開く、いわゆる「ガニ股」になっていて、且つ歩隔(左右の足の間隔)が10cm程ある
「友人などからはペンギンみたいな歩き方をしていると言われる」との事。
・片脚立ち:左は立っていられる一方、右は大きくバランスを崩す
・片足スクワット:左右共にバランスを崩すが、特に右は上体の動揺が大きい
・フルスクワット姿勢からの立ち上がり:問題無く実行可

筋肉等の状態確認

下腿外側、土踏まず(内側楔状骨の辺り。短母指屈筋の内側頭?)を押圧すると、両部位共に右に強圧痛、左に圧痛を検出できました。
また、母趾球と母趾IP関節の内側には胼胝(タコ)が確認されましたが、これらも右の方が肥厚している様に見えました。

考察

上記情報から推測されること
・股関節と膝関節の伸展筋力はそれなりにある
・左右共に股関節外転の筋力が不足している
 特に右股関節外転筋力の不足は顕著だと考えられる
・歩行動作では、股関節外転筋力の不足に伴う前額面上の重心動揺を、ガニ股+10cm程度の歩隔で代償している
・ガニ股歩行をすることによって、離地時に膝を進行方向に向けるには、足関節に回内の筋力発揮が必要となり、長腓骨筋や短母指屈筋に筋緊張が生じ、同時に母趾球内側周囲に胼胝を生じているのではないかと考えた

指導

左右の股関節外転筋力を向上させる為に、スプリットスクワットを指導する事にしました。
「こういう動きです」と例示し、実施してもらったところ、上体の動揺はそこまで大きくなく、ニーインも見られなかったものの、歩隔が10㎝程あり、後ろ脚の母趾球で上体をコントロールしている様にも見えました。
しかし、運動経験が余り多くない方だったので、「腰に手を当てて、とりあえず脚を前後に開いて、上下動して下さい」と簡素な声掛けに留め、お家では1セット3~10回、1日に1~3セット、時間や体力が無い場合は右脚だけでも行うよう指示しました。
最後に下腿と足底に軽くマッサージを施して、初回を終了しました。

第2回

2020年2月某日(初回から約1か月後)

経過

「ここ1か月は歩く機会もほとんど無く、ふくらはぎ外側の痛みも起きなかった」
「トレーニングは1日2セットくらいのペースで行えている」

動作確認&指導

・スプリットスクワット
ボトムで15秒停止していて、右は左よりもボトムが浅かったので、「止まらずに動き続け、右は左よりも浅くなってしまっているので、より深く沈んでください」と声掛けしました。

その後、初回同様、下腿と足底にマッサージを施しましたが、圧痛が初回よりも大幅に減っていました。
歩行動作も確認したところ、歩隔は数㎝にまで減っていました。

第3回

2020年3月某日(初回から約2か月半後)
※第2回との間に、一度腰痛で来院あり

経過

「腰痛はだいぶ落ち着き、足の裏も痛みはない」

動作確認&指導

・スプリットスクワット
第2回時に確認できたボトムでの停止も無くなり、フォームにも特段大きな問題は見られませんでした。
ただ、しゃがみ込んでいく時に息を吐いていて、ボトムで腹圧を高め切れないせいか、切り返し時に腰部のバットウインクが多少確認できたので、「息を吸ってからしゃがみ始めて、立ち上がると同時に息を吐いて下さい」とブレーシングを指導しました。
ブレーシングはすぐに習得され、バットウインクも改善されたので、この日の指導は以上で終了し、最後に下肢にストレッチを施しました。

第4回

2020年4月某日(初回から3か月後)

経過

「前回来院以降、ほぼ毎日スプリットスクワットを10回×2セットやっている」
「最近は、毎朝30分程度歩いている」

動作確認&指導

・スプリットスクワット
前回指導したブレーシングは問題なく行えていたので、この日は右膝に見られていたニーインを改善するべく指導しました。
足底の荷重位置を調整する事でニーインは改善し、歩行動作時にも同様の位置に荷重すると、より楽になるはずとお伝えしました。
最後に下肢にストレッチを施して、この日の指導は終了しました。

第5回

2020年5月某日(初回から4か月後)

経過

「ふくらはぎの痛みは起きていないが、2週間前に左足を壁に強打し、しばらくトレーニングができなかった」

動作確認&指導

・スプリットスクワット
大きな問題はありませんでしたが、つま先が少しだけ外を向いていたので、脚を前後に開く前に、気を付けの姿勢を取った際に、つま先の向きが真っ直ぐ前を向いている事を確認してから行うようアドバイスしました。

・フルスクワット
初回時に筋力的には問題無く行えている事は確認していましたが、スプリットスクワットでは難しい内転筋群の筋力強化とストレッチを目的に追加で指導させて頂きました。
しゃがんだ状態から立ち上がる動きはスムーズでしたが、しゃがみ込む際に股関節周囲よりも膝関節周囲の伸展筋群に負荷が掛かりやすい動きをされていたので、「しゃがむ時は自由で構いませんので、立ち上る時は今やっているように(腰に手を着けて)立ち上がりましょう」とお伝えしました。
最後に下肢にストレッチを施して、指導を終了しました。

第6回

2020年7月某日(初回から約6か月後)

経過

「1時間歩く事をあったが、足に痛みは起きていない」

動作確認&指導

・スプリットスクワット&フルスクワット
共に特段の問題はありませんでした。
しゃがむのが少し早かったので、「ゆっくりしゃがんだ方がより効果的です」とお伝えし、実際にゆっくりしゃんがんで行ってもらいました。
ハードな運動を行う方ではなく、且つこの先も運動する予定は無いとの事だったので、
「スプリットスクワットやフルスクワットを10回3セットするくらいの運動は、いくつになってもできるように日頃からトレーニングしてもらえば、腰や膝の痛みなどはかなり予防できると思います」
「トレーニングの動きはしっかりできるようになりましたし、足の痛みも起きていないので、一端通院は終了で大丈夫だと思います」
とお伝えし、最後に下肢にストレッチを施して、指導を終了しました。

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