階段昇降、特に降りで痛む左右の膝痛 50代女性

症例報告

【症例】50代女性

【初回日】2018年12月29日(施術回数3回)

【現病歴】
10年前くらいから痛み出し、整形外科でヒアルロン酸注射を受け続けている。
レントゲン撮影では特に異常は指摘されていない。
痛みは登山で下りの際に悪化する。

【症状の確認】
屈伸動作:右(+)左(+)
正座:右(-)左(-)
階段昇り:右(+)左(+)
階段降り:右(+)左(+)
※屈伸動作では膝を90度ほど屈曲した体勢で痛みが出ます

【触診】
左右の膝窩と陰陵泉穴付近に圧痛を検出できました。

【施術】
以前にも鍼施術の経験があり、触診時の反応から指での押圧刺激があまり得意ではない様子だったので、鍼も交えつつマッサージとストレッチも行う事を提案し了承を頂きました。

まず、うつ伏せになってもらい、圧痛を検出した左右の膝窩に単刺術とマッサージを施しました。
更に、左右の臀部にもマッサージを施しました。
次に仰向けになってもらい、左右の陰陵泉穴付近に単刺術を施し、更に左右の臀筋にペアストレッチを施しました。

ここで最初と同様に症状の確認を行いました。
屈伸動作:右(+)左(+)
階段昇り:右(+)左(-)
階段降り:右(+)左(-)

階段の昇降で左膝の痛みが消失していましたが、屈伸動作での痛みと階段昇降での右膝の痛みはほとんど変化ありませんでした。

次にベッドに腰掛けてもらい、右膝周囲を触診したところ、血海穴付近に圧痛を検出できたので、同点にソフトピソマを貼付しました。
再度、階段昇降してもらうと、降りはまだ痛みが残るものの、昇りでの痛みがほとんど消失していました。

最後に大腿後面のストレッチとスクワットを指導して初回を終了しました。


第2回 2019年1月5日(初回の8日後)

【経過】
「左膝はだいぶ良いが、右膝はまだ痛む」
「特に階段を昇る様な踏み込む動作では痛みがある」

【症状の確認】
屈伸動作:右(-)左(-)
階段昇り:右(+)左(-)
低い椅子からの立ち上がり:右(+)左(-)

患者の訴えどおり、階段昇りで右膝に痛みがでましたが、屈伸動作での痛みは無くなっていました。

【施術】
初回同様、まずはうつ伏せになってもらい、右膝窩に単刺術とマッサージを施しました。
次に仰向けになってもらい、右の商丘穴、陰陵泉穴、曲泉穴に単刺術を施しました。

ここで再度階段昇りを行ってもらうと、「10あった痛みが3まで減った」そうです。
低い椅子からの立ち上がりではまだ痛みがあります。

膝痛の原因を探るべく、片脚立ちの安定性を確かめてみると、右脚で立った時の方が大きく動揺していました。
これを受け、「この片脚立ちの安定性の差が、右膝の治りが悪い原因の1つだと思われます。ただ、片脚でのトレーニングを行う筋力が無いと思われるので、まずは両脚のスクワットを行いましょう」と説明しました。
引き続き自宅ではスクワットを行うよう指示して、第2回を終了しました。


第3回 2019年1月19日(第2回の14日後)

【経過】
「右膝は階段の昇り降りでまだ痛む」
「左膝は引き続き痛みはない」

【症状の確認】
階段昇り:右(±)
階段降り:右(+)
低い椅子からの立ち上がり:右(+)
階段降りと低い椅子からの立ち上がりでの痛みはあるものの、昇りでの痛みはそれほどひどくありませんでした。

【片脚立ちの状態】
片脚立ちの動揺:右(-)左(-)
スプリットスクワットでの動揺:右(+)左(-)

【指導】
スプリットスクワットでの動揺が大きかったので、壁に手をついた状態で行うスプリットスクワットを指導しました。

【施術】
まず仰臥位で右膝内側に単刺術とマッサージ、次いで商丘穴に単刺術を施しました。
ここで起き上がってもらい、症状の確認を行いました。

階段昇り:右(±)
階段降り:右(±)
低い椅子からの立ち上がり:右(+)

低い椅子からの立ち上がりでまら痛みは出るものの、階段降りでの痛みが改善しました。

その後、頚肩部や頭顔面部にマッサージを施して、右脚前での壁付きのスプリットスクワットを毎日10回程度行うように指示して、第3回を終了しました。

【その後】
第3回から14日後の2月2日に来院頂いた際には、膝は「階段昇降でも違和感程度」との事で、実際にその場で症状を確認しても、階段昇降、低い椅子からの立ち上がりのいずれも痛みは極軽度でした。
そこで、この日はスプリットスクワットの指導を行い、その後、頚肩部の腰下肢のマッサージを施しました。
「大きなアクシデントや日常の変化が無い限り、スプリットスクワットを続けていけば膝の痛みが再燃することはほぼ無いでしょう」と説明し、本症例は略治としました。

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