足底筋膜炎と診断された裸足で歩くと生じる左踵痛 60代女性

【症例】60代女性

【初回日】2018年4月25日(施術回数2回、トレーニング指導2回)

【現病歴】
2018年2月の初め頃から左の踵に痛みが出るようになった。
同年2月末に整形外科でレントゲン検査の結果「足底筋膜炎」と言われ、リハビリを始め、靴の中敷きも購入した。
中敷きを入れた靴を履いて歩いたり、サポート機能がある室内履きを履いている時は痛みは無いが、裸足で歩くと痛みがある。
夜中に痛みで目が覚める事はない。

【症状の確認】
単純立位(+)
つま先立ち(-)
歩行(+)着地時に痛みが出ます

【触診】

〇:圧痛あり
×:圧痛なし

左足の内側、土踏まずの辺りと踵の内側に圧痛を検出できました。
踵の真裏、失眠穴の辺りには圧痛は検出できませんでした。

【施術】
鍼施術を希望されたので、まず仰向けで圧痛を検出した左踵の両脇、崑崙穴や太谿穴周囲に単刺術を施しました。
起き上がってもらい痛みを確認すると、単純立位での痛みがやや改善しましたが、歩行時の痛みは変わりません。
次にベッドに腰掛けてもらい、踵の内側、底面よりの部分を丁寧に触診し、検出できた圧痛に対してハペパッチを3枚貼付。
すると、単純立位での痛みが無くなり、歩行の痛みも改善しました。
最後に片脚立ちの安定性を左右で比較すると、右の方が安定して立てることが分かりました。
「この左右差が踵の痛みの原因かもしれません」と説明し、初回を終了しました。


《施術第2回》2018年5月1日(初回の6日後)

【経過】
「ズキズキした痛みは治まったが、まだ痛みはある」

【症状の確認】
単純立位(-)
片脚立ち(±)
歩行(+)着地時に痛みが出ます

片脚立ちでの動揺:右<左

【施術】
ベッドに腰掛けてもらい、左照海穴にピソマⅠを一つ、左踵の底面にハペパッチを2枚貼付。
立ち上がってもらい状態を確認すると、片脚立ちでの痛みが無くなっていました。
歩行での痛みもかなり改善したので、施術を一端終了しました。
今回の踵痛を発症した原因と思われる左片脚立ちでの不安定さを改善するために、左前のスプリット・スクワットを指導。
このエクササイズ後、再度左片脚立ちをしてもらうと、最初程は動揺しなくなりました。
エクササイズは、毎日10回×3セットを行うよう指示して、第2回を終了しました。

施術中、「10日後に旅行に行くので、それまでに痛みを無くしたい」と仰ったので、「このまま上手く進めば、痛みなく旅行に行けると思いますよ」と伝えました。


《トレーニング指導初回》2018年5月8日(施術第2回の7日後)

【経過】
「昨日は痛みがあったが、今日は痛みが無い」
「ここ最近は運動量には大きな波は無い」
「トレーニングは1日に8~10回を3~5セット行っている」

【症状の確認】
単純立位(±)
片脚立ち(-)
歩行(-)

片脚立ちでの動揺:右<左

【トレーニング指導】
痛みがそれほど酷くなかったので、施術を行わずトレーニング指導を行いました。
前回指導した左スプリット・スクワットを行ってもらうと、歩隔(左右の足幅)が靴一足分とやや広かったので、半足分程度で行うよう指示。
より臀部に刺激が入ることを認識してもらいました。
歩隔を狭くすることで、片脚立ちする際に重要な筋肉である、中臀筋をより効果的に鍛える事ができます。
反対に歩隔を大きくすれば大きくするほど、中臀筋への刺激は小さくなります。

多少時間が余ったので、最後に臀部中心に下肢をストレッチを、更に足部にマッサージを施して、初回のトレーニング指導を終了しました。

最後に、旅行中に痛みが出てしまった場合に備えて、ハペパッチを手渡して「踵が痛くなったら、痛む場所に貼ってください」と伝えました。


≪トレーニング指導第2回≫2018年5月22日(前回の14日後)

【経過】
「旅行中もその後も痛みなく過ごせた」
「3日前に美術館に行った後、翌日に痛みが出たが、昨日(21日)にはその痛みも無くなり、今日も痛みは無い」
「踵が痛くなる以前から、左のふくらはぎにダル重くなることがよくあったが、それも出ていない」
「トレーニングは1日に15回を3セット行っている」

【症状の確認】
単純立位(-)
片脚立ち(-)
歩行(-)

片脚立ちでの動揺:右≒左
バランスマット上での片脚立ちでの動揺:右<左

【指導】
「15回を1セットとして、3セット行っている」とのことから、負荷が軽過ぎると考え、「もう少し、膝を曲げて腰を落としてください」とアドバイス。
※筋トレは7~10回程度で「シンドイ」と思うくらいの負荷が、一番効率的に筋肉を鍛えられます。
「15回、一気にできるということは、負荷が軽過ぎるということです」
「なるべく7~10回で辛いと思えるくらいの負荷を掛けて下さい」と説明。

少し膝を深く曲げてもらい、負荷が増大することを確認してもらい、更に、今後膝を深く曲げても10回で辛くなくなってしまった場合に備えて、腕を頭に置く方法や重りを持つ方法があることを提示。
「○○さんの日常での運動強度や、特にスポーツもされないとのことなので、自分の体重でこのスプリット・スクワットでできれば、とりえあず再発するなどの困る事は無いと思います」と説明し、最後に下肢のストレッチを施して、トレーニング指導を終了しました。

帰り際、「これで痛みなく、日常を過ごせるかと思うと嬉しい」と仰っていただけました。

足底筋膜炎と診断された裸足で歩くと生じる左踵痛 60代女性」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 2018年7月25日 | 川崎市多摩区|えばと鍼灸マッサージ院

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