左→中央→右→左右→中央と痛みが移動した腰痛 50代女性

症例報告

【症例】50代女性

【初回日】2019年1月31日(施術回数3回)

【現病歴】
2019年1月終わり頃から腰からお尻に掛けて、特に左のお尻の辺りに強い痛みを感じるようになった。
痛みは咳をする時や寝る体勢になる時に感じる。
痛みが出る前から咳をしていたこともあってか、重い荷物を持った瞬間にビリッとした痛みを感じた。
2日前に整骨院で電気治療を受けたが、改善しているのかはよくわからない。
4月に大事な用事があるので、それまでには何とかしたい。

【症状の確認】
〈立位〉
前屈(++)
後屈(-)
側屈:右(++)左(+)
回旋:右(+)左(-)
※前屈は曲げてすぐのところで痛みが出ます

〈仰臥位〉
脚上げ:右(-)左(-)両(+)

※痛みは全て左腰に出ます。

【触診】

〇:圧痛あり
●:硬結あり
×:圧痛なし

左右共に臀筋の起始部に圧痛、鼡径部に硬結を検出できました。

【施術】
触診時、軽度な押圧でも体動だ出るなど、やや痛みに敏感な様子だったので、より刺激が少ない鍼での施術を提案し、了承をいただきました。
まずうつ伏せになってもらい、圧痛を検出した臀筋の起始部に単刺術を施しました。
次いで、同箇所と背部全面に軽いマッサージを施しました。
仰向けになってもらい、脚上げをしてもらいましたが、まだ両脚を同時に上げると痛みが出ます。
左足の第1・2中足骨間部、第2・3中足骨間部に単刺術を施しましたが、痛みに変化はありませんでした。
左臀筋にストレッチを施したところ、この脚上げの痛みが中央に移ったそうです。

ベッド上で痛みの改善が確認できたので、起き上がってもらい、最初と同様に痛みの具合を確認しました。

前屈(+)
側屈:右(+)左(+)
回旋:右(-)
※痛みは腰の中央に感じるそうです。

痛みの程度が改善し、痛みが出る動きも減ったので、「今回の腰痛は筋肉のコリによるものの可能性が高いので、冷やさず動かすようにしてください」と伝えて、初回を終了しました。


第2回2019年2月7日(初回の7日後)

【経過】
「今は右腰が痛む」
「日中や寝ている時は以前よりも楽になった」

【症状の確認】
〈立位〉
前屈(-)
後屈(-)
側屈:右(++)左(++)
回旋:右(-)左(-)

椅坐位からの立ち上がり(+)

※痛みは全て右腰に出ます

【施術】
うつ伏せになってもらい、まずは右を中心に臀筋の起始部、複数個所に単刺術を施しました。
次に仰向けになってもらい、臀筋にストレッチを施しました。
股関節の可動域が広くなったのを確認してから起き上がってもらい、痛みの確認をしました。
すると、左右の側屈での痛みが消失していましたが、椅坐位からの立ち上がりで痛みがありました。
ベッドに腰掛けてもらい、右臀筋の起始部への単刺術と、右鼡径部へのマッサージを施しました。
ここで再度、椅坐位からの立ち上がりを行ってもらったところ、痛みの改善を確認できました。
引き続き、極力体を動かすことと保温に気を付けながら、徐々に日常の活動量を増やしていくよう指示して第2回を終了しました。


第3回2019年2月15日(第2回の8日後)

【経過】
「洗顔の姿勢が辛い」
「痛みのせいか、立った姿勢を長時間保てない」
「昨日は体操教室に行った」

【症状の確認】
〈立位〉
前屈(++)
後屈(+)
側屈:右(+)左(+)
回旋:右(-)左(-)
※前後屈は左右に、側屈が右に痛みが出ます。

【触診】
側腹部を押圧すると、右の帯脈穴にのみ圧痛を検出できました。

【施術】
初回、第2回と同様、この日もまずはうつ伏せになってもらい、右を中心に臀筋の起始部に単刺術を施しました。
触診の時点で圧痛を検出していた右側腹部を押圧してみましたが、まだ圧痛が残っていたので、同点にも単刺術を施しました。
起き上がって、前屈をしてもらうと、まだ左右の腰に痛みが出ます。
ベッドに仰向けに寝てもらい、股関節と膝関節を屈曲した状態で、左右の腸骨窩部から鼡径部に掛けてにマッサージを施しました。
鼡径部が柔軟になったのを触知してから、再度起き上がってもらい症状の確認を行ったところ、下記の様になりました。

前屈(+)
後屈(-)
側屈:右(-)左(-)

引き続き、運動と保温を行うよう指示して、第3回を終了しました。

【その後】
2019年3月1日に来院してもらいましたが、本人曰く「洗顔もできるし、走れるようになった」とのことで、実際に症状の確認も行いましたが、それほど痛みは酷くありませんでした。
また、再発予防のための体操(臀筋のストレッチ&スクワット)を行ってもらった後には、それらも消失していました。
体操を継続して、筋肉を良い状態に保てれば、再発のリスクはかなり低くできる可能性が高いことと、体操は今後の運動機能保持のためにも非常に重要ということを伝えて、本症例は施術終了としました。

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